中古車の選び方を論じるなら、まずはどんな業者から買うかです。ネット販売も最近盛んですが、サイバー空間だけでは絶対に後で困ります。少なくとも一度は現物を見に行くべきです。探すのはネット上でも、購入するのは実店舗がある業者からに限ります。まず、怪しいと直感的に感じるようなところは避けた方が無難です。また、素人相手にいい加減な対応が目に付くようなところも避けましょう。何を掴まされるかわかりません。新聞に折り込みチラシが入っていた程度では、ほんとに信頼できるかどうかはわかりません。
わたしがチェックしているのは、展示されている中古車がどんな状態かです。例えばどこかのお家に招待されて上がるようなとき、部屋の隅に綿埃が舞っていたり、照明器具の傘の上にうっすら埃が付いていると、家主が生活に無頓着なのではないかと感じさせます。ましてや商売している売り物を、埃だらけになったまま平気でいられるなら、そのお店は間違いなく手抜きをしています。値札が雨風にさらされているようなのもダメです。古びてきたらきれいなのに変える、それぐらいの心遣いさえできないお店なら、目に見えないメカの部分の手入れなどろくにしていないに違いないと読みます。
よく言われることに、めぼしい中古車を見つけたら、最低三回は見に行くべしというのがあります。晴れの日、曇りの日、雨の日というわけです。晴れの日は外観をしっかりチェックします。細かい傷やへこみがないか、隅々まで自分の目で確かめます。曇りの日はお店の人たちの動きを見ます。中古車のケアをし、ワックスを塗り…と、大事な商品をきれいにしているなら、その店は信頼できます。雨の日は内部の点検をします。インテリアの状態などもしっかり見ましょう。最初にすでに見ているでしょうが、念を入れて再度確認するのです。もし雨水が浸入しているような気配があったら、即そのことを指摘します。運転席からの眺めもよく確認しましょう。視界の広さや角度です。